偏差値40から英語に目覚めイギリスの大学へ入学・卒業し、英検1級を一発で取得したJINです。
結論からいうと文法知識がまったく必要ない訳ないです
- 「英会話に文法いらない」は間違い
- ただし求める英語レベルや目的によって重要度は異なる
- 最終的な目標はバランスのいい英語力
現代はインターネットやGoogleの発展により多くの情報が溢れており、そして誰もがその多くの情報にアクセスすることが出来る世の中ですよね。
英語学習においてもそうです、答えがある分野では無いのでさまざまな違う意見が星の数ほどネット上にあります
そして当ウェブサイトもその星の中のひとつです。
今日は英語、英会話界隈でさまざまな意見が飛び交っている「英会話と文法」問題を取り扱っていきたいと思います。
- 文法学習との付き合い方がわかる
- 自分に文法学習が必要なのかどうか理解できる
- 「文法はいらない」という人達がどのような人たちなのかわかる
文法ばっかやってるから英語をできる人が少ないんでしょ?
一理ある、でも文法学習の存在が悪い訳じゃないんだよ
日本の学校英語教育が文法重視なのは事実
日本の学校英語教育は文法に偏っています。
恐らく「文法=悪」という意見は次のような理由からも来ていると考えられます。
- 日本の英語教育は文法に偏りがち
- あれだけの時間英語を勉強したのに日本には英語を喋れる人が少ない
- 文法ばっかりやっていたせいだ!文法=悪!意味ない!
たしかに日本の学校英語教育が文法やリーディング重視なのは事実です。
だからといって「文法=ムダ」という訳ではなく、あくまで多様化ができていないのが問題なのです
なるほど、文法は必要だけどやりすぎもダメってことね
そもそも文法とは何なのか
文法って文字からわかる通り文を作る際のルールです。
文法と聞くと読み書きだけを連想される方たくさんいますが、言葉を話すときは文を声に出して話していますよね。
文の順番などを理解していなければスターウォーズのヨーダみたいな喋り方になってしまいます
たとえばイチロー選手、日本史上最高の野球選手で偉大な記録を何回も作っている彼が、もし仮に野球のルールを知らなかったらどうでしょうか。
あの天才的なバットコントロールや驚異的な肩の力、足の速さなどを持ってしてもルールを知らなければ野球が出来るとは言えません。
見方を変えると文法をやらないということは、せっかく英語をうまく喋るポテンシャルがあるのに文法をやらないだけでそのチャンスをみすみす逃している
英語ができるようになりたいなら適度に触れておくべきってこと?
そうだね、さっきも言った通りやりすぎはダメだけど高校卒業レベルの文法知識は最低限でも欲しいね
あなたが将来求める英語力はどこにある?
「文法やらないと英会話出来ない!」
このようなことをいうつもりも一切ありません。
文法の重要度は各個人が将来的に求める英語力によって変わってきます。
たとえば、目標の英語力が「海外旅行をする」である場合、文法知識に対する重要度は低く、海外旅行で使えるフレーズを覚えた方が速い
一方で「完璧に喋れるようになりたい、将来的には仕事でも英語を使いたい」という目標をもつ人であれば、文法の重要度はグンと上がります。
複雑な文章を構築、理解できるようにならなければ高いレベルには絶対に到達できません
言いたいことを簡略化してしか言えないのは、たしかに「ペラペラ」とは言えないかも
文法やらずに英語ペラペラになりましたは絶対嘘
- 「自分は文法なんてやらなくても英語ペラペラになりました!」
- 「だから文法なんてやらなくて大丈夫ですよ!」
- 「文法なんて時間のムダです!」
このような主張がたまにありますが、あまり参考にはならないと考えています。
- ペラペラと自称しているけど実はペラペラではない
- 文法をやらなかったと言っているけど元から文法知識があった or 実は勉強していた(文法だと気付かずに勉強していた)
- 幼少期から英語とともに過ごした本物のバイリンガル(子ども以外再現性は極限に低い)
まずペラペラという言葉自体が非常にあいまいな表現な訳ですが、ネイティブの言っていることを8割理解して、ネイティブに自分の言いたいことを詰まらずに言えて、9割理解してもらえると仮定しましょう。
ある程度の年齢になってから英語をはじめて、そんなレベルの高い人が文法を勉強しなかったわけがありません
なるほど…幼少期からバイリンガルの人と同じことを大人がやっても再現性が低いのは頷けます
英語が話せると使えるは同じようで天地の差
多くの人は英語ができる基準を会話だけで評価してしまいがちですが、言語はスピーキング能力だけではありません。
- リーディング
- リスニング
- ライティング
- スピーキング
この4つの知識にはすべて文法と語彙が必要です。
あくまでバランスを取って勉強するのが大切なのね!
その通り、ひとつの技能だけを特化してやっていると文法に関わらず損だと思うよ
文法のやりすぎも問題である事実
ここまで文法の重要性を説いてきましたが、実際のところ文法に偏ってやりすぎるのもまた問題です。
文法はあくまで補助的役割
英会話における文法の必要性をここまで話してきましたが、文法ばかりやりすぎてもそれはダメです。
先ほども言った通り、文法はあくまでリーディング、リスニング、ライティング…などの主要知識があってはじめて効果を発揮します。
文法知識だけあっても何も役に立たないのです
だからこそバランスよくなんだね!
バランスよくレベルアップが理想的
理想的なのは文法知識も含めすべての英語要素をバランスよくレベルアップさせていくことです。
文法レベルが1なのに聞き取り能力が5とか、リスニング能力は5なのにスピーキング能力は1とか、そういう状況は好ましくありません。
文法レベルが1から2に上がるならば他の技能もレベル2まで上げるべき
多様化こそが最適解
よく考えてみると全要素が組み合わさって語学力だもんね!
バランスよくは非効率的?|英語試験対策を並行してカバー
多様化こそが最適解だと思っていますが、「ひとつひとつ対処するのは非現実的ではないか」という声を頂いたことがあります。
- 毎日洋書を読んで
- シャドーイングをして
- ライティングの知識を付けて書いて
- 英会話もやって
- 文法問題も解いて
- 単語も覚える
正にそのとおりで、不可能ではないかもしれないですが、個別で対応していたら効率はたしかに悪いです。
だからこそ、私は自分がやりたい勉強と並行して英語テストで目標を作るのをオススメしています
英検でも、IELTSでもTOEFLでもいいですが、4技能測れるものが好ましいです。
- 明確な目標を作れる
- 中期的な目標設定が可能
- 質の高いテストなら全技能が盛り込まれている
資格やスコアを取得するというのは正直そこまで利点ではありません。
先ほど言ったように各技能を個別に対応していては、おそらく必ずどこかで飽きる、もしくは力尽きてやめます。
級やスコアで目標設定することで、モチベーションも続きやすいでしょう。
さらに、質の高いテストであればあるほど、テストに向けて勉強することで、バランスよく知識をつけらるのです。
各技能を個別に対応することなく、テストの目標を目指すことで各技能をカバーできるイメージ
とくに英検は級制度なので、リスニングレベルが3級レベルでリーディングレベルが1級レベルなんていうことは絶対にありえないのです。
必ず各技能は級が上がるごとに比例して上がります
たとえば、大きな目標が「英会話」なのであれば、英会話スクールに通ったり、オンライン英会話を受講と並行して何かしらの英語テストに向けて勉強することで、必ず英語力の底上げになります。
最終的な結論としては、文法知識は必要だけれども、個別に対応するのではなく英検やIELTSといったテストに向けて勉強する過程で身につけるのがオススメ、という話でした!
コメント
コメント一覧 (7件)
私もそう思います。文法は必要ですね。
文法を理解すれば学習スピードが格段に上がるのですが、その前に諦めてしまう人が多いのではないでしょうか。
だから「文法は必要ない~」のような商品を買ってしまうのかもしれませんね。
基本的に多くの人が楽に英語を習得したいと思っているから「30日で英語が喋れる」のような商品が出てくるのかもしれないですね。
継続して学習することが大事なのに多くの人が近道を探している感じがします。
英語学習ではないですが「あなただけに稼げる秘密教えます」のような情報商材も基本的には似ていると思います。
物事の本質を見れない人が多いということでしょうか。
超短期間で上達した英語勉強法!という動画があるのですがご存知でしょうか。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=SNwMMEGMnGA
この動画の中で「赤ちゃんのように英語を学習するのが有効」と言っていますが
私は違うと思いますがサイト主様はどう思いますか。
ご意見お聞かせください。
Nishi
Nishi様
コメントありがとうございます。
>>継続して学習することが大事なのに多くの人が近道を探している感じがします。
まさに僕もその通りだと思っています、近道を探すの事は悪いことだと思っていませんがやはり一番は継続、コツコツできるかどうかですよね。
こちらの動画投稿者さんの動画は何度か拝見させていただいた事があるのですが、恐縮ですが彼女が短期間で成し遂げた様々な功績は本当に凄いと単純に思いました。
ただ言葉だけを見て「赤ちゃんのように」に関してはあまり賛成できません、やはりもう大人にもなれば自我があって、日本で育ったのであれば日本語という絶対的な第一言語の柱が完成している訳で、さすがに「赤ちゃんのように」大人が学ぶのはほぼ不可能なんではないかというのが持論です。
大人にはちゃんと大人に合ったアプローチをしなければ伸びないし、継続できないというのが僕の持論です。その逆に子供には子供に合ったアプローチがあるとも思っています。
もっと言えば同じ大人の中の個人レベルでも一人一人適切なアプローチは異なると思っていて、だからこそ甘い言葉につられてそれだけを100%鵜呑みにしてしまうのは怖いですよね。
独学に限って言えば英語学習で一番大事だと思っているのは個人個人が様々な英語学習の方法や理論を試してみて自分に合うもの、合わないものを分別して、取り入れたり、切り捨てたり、組み合わせたり自分で勉強法を考えるという事です。
教材に振り回されてやらされている、からその教材からヒントを得てそこから自分で考えながら構築する、というのは1と100くらい質が違うと思っています。
Jin 様
返信ありがとうございます。
#まさに僕もその通りだと思っています、近道を探すの事は悪いことだと思っていませんがやはり一番は継続、コツコツできるかどうかですよね。
>>そうですね、一番単純な理由なんですが、一番難しいと思います。英語学習はダイエットに似ていると思います。”続ければ必ず成果になります” ただ続ける人が少ないんですね。ダイエットもお同じで単純に食べないで運動すればいいのですが、多くの人が続きません。Simple is bestは本当ですね!!
#こちらの動画投稿者さんの動画は何度か拝見させていただいた事があるのですが、恐縮ですが彼女が短期間で成し遂げた様々な功績は本当に凄いと単純に思いました。
ただ言葉だけを見て「赤ちゃんのように」に関してはあまり賛成できません、やはりもう大人にもなれば自我があって、日本で育ったのであれば日本語という絶対的な第一言語の柱が完成している訳で、さすがに「赤ちゃんのように」大人が学ぶのはほぼ不可能なんではないかというのが持論です。
大人にはちゃんと大人に合ったアプローチをしなければ伸びないし、継続できないというのが僕の持論です。その逆に子供には子供に合ったアプローチがあるとも思っています。
>>そうですね、彼女の行動力は多くの日本人にはないものじゃないでしょうか。そしてそれが会話をする時には大事だと思います。間違ってもいいから最初はとにかく会話をする意識が大事だと思います。ただ彼女のメソッドどうりにやっても効果は少ないでしょうね。私も経験がありますが、Jinさんも分かると思うのですが、海外に住んでいると会話の流れから何となく単語の意味が分かる時があります。
または100%分かる時もあります。(自分が知っている単語を相手が行った時)そのような経験を彼女はいくらか体験しているので、”聞くことから入る”
「赤ちゃんメソッド」が有効だと言っているんじゃないかと思います。ですので、全くの英語の下地なしには殆んど会話にならないでしょう。彼女はスタート地点が全くの初心者ではなかったでしょうね。彼女は動画の中では言っていませんが、普通に努力して英語を学んだと思います。そうじゃないと深い会話は100%できないからですね。もしそうじゃないなら、彼女の英語力はそれほど高くはないことになります。しかし初心者の人は「赤ちゃんメソッド」にウェイトを置いて通常の学習をやらなくてもいいと勘違いしてしまうと思います。目指しているレベルが極端に低いなら、Learn from the street でもいいでしょうが、ニュースを理解するレベルを目指すなら、みんなが嫌いな文法等を学ばなければならないと思います。彼女の動画は初心者に誤解を与えてしまうと私は思います。初心者は、あの動画を見れば文法無し、単語帳なしで彼女のように喋れると思ってしまうと思います。だから肯定的なコメントが多いのだと思います。どんな分野でもそうですが、できないうちは入ってくる情報のジャッジができないんですよね。ノンネイティブの人が独学でCNN newsが聞き取れるようなレベルになった人達は、彼女のメソッドを薦めるとは思えません。彼女には恨みはありませんが、私は彼女のメソッドは日本で独学で学ぶ大人には向いていないと思います。
#もっと言えば同じ大人の中の個人レベルでも一人一人適切なアプローチは異なると思っていて、だからこそ甘い言葉につられてそれだけを100%鵜呑みにしてしまうのは怖いですよね。
独学に限って言えば英語学習で一番大事だと思っているのは個人個人が様々な英語学習の方法や理論を試してみて自分に合うもの、合わないものを分別して、取り入れたり、切り捨てたり、組み合わせたり自分で勉強法を考えるという事です。
教材に振り回されてやらされている、からその教材からヒントを得てそこから自分で考えながら構築する、というのは1と100くらい質が違うと思っています。
>>正しくそうですね!!ただ、それに気づくまで学習を続けることができる人が少ないのが問題ですね。何でもある程度できるまでには時間が必要ですが、そのある程度まで続けるここが難しいんですよね。結局は個人が覚悟するしかないと思います。
申し訳ありません、少し長くなりました。
またコメントさして頂きます。ありがとうございました。
まだまだコンテンツが少ないですが英語学習サイトを運営しています。
https://getusedto.co/
とても考えが近く共感できる言葉ばかりでした。
本当におっしゃる通りで会話から学ぶというのは既に一定レベルの英語力がある前提ですよね、少なくともみんなが嫌いな「勉強」と並行して行われるべきかなと僕は思います。
僕も記事を書く上では出来るだけ「根性論」は出来るだけ入れないようにはしているのですが、最終的にはどうしてもそこに行きついてしまいますよね。
学習を継続するには根性が間違いなく必要ですし、正直自分でしっかり考えて勉強し続ける事が出来れば誰だって一定以上の英語力は付くと思っています。
ぜひサイト運営頑張ってください!
Jin 様
ありがとうございました。
全てバランスよくは理想だとして、ほとんどの人はそんな器用じゃないから興味あるものからやっていけばいいと思いますけどね。文法ばっかりやってたら話す力が絶対付かないから、必要だなって思った時にやればいいですし。理想論ならいくらでも言えちゃいますよ。人生だってなんだって物事そんなバランスよくいかないですよね。後、文法学びすぎると逆にそればかり気にして話せなくなる人も多くいますので、文法やれば学習スピードが上がると言ってる人は文法を魔法かなんかと勘違いしてますよね。文法詰め込んでも実際の会話に活用できる人はほとんどいないと思います。また、話し始めたら学んだ文法を忘れることだってあるので、必要な時に都度調べていけばいいんじゃないですかね。日本語の辞書だって片っ端から学ぶ人はほとんどいませんよね。
コメントありがとうございます。
仰る通りで「バランス良く」はあくまでアバウトな理想論であって、1個、1個、個別のアプローチを取ってやってくのはかなり困難です。
なので基本的には自分のやりやすい好きな勉強+IELTSや英検などの少なくとも4技能問われる試験勉強をすることで強制的にバランスを補っていくことを個人的にはお勧めしています。
>>文法やれば学習スピードが上がると言ってる人は文法を魔法かなんかと勘違いしてますよね
これも仰る通り、記事内にあるように文法は重視するべき魔法でもなければ、軽視すべき不必要なものでもないと思っていて、最低限土台として必要な高校卒業レベルの文法を一旦網羅しておけばそこからは都度ピックアップで良いと思います。
こちら4年前に書いた記事で言葉足らずな所があると私も今読み返して感じたので、時間がある時にもう少し深く掘って追記しておきます。
ご意見を共有いただきありがとうございます、非常に為になりました。