偏差値40から英語に目覚めイギリスの大学へ入学・卒業し、英検1級を一発で取得したJINです。
結論、忘れてしまう理由は覚え方ではなく、繰り返し「再会」する機会がないからです
累計15,000単語以上覚え、イギリスの大学を卒業した筆者が、「なぜ英単語を覚えられないのか」「忘れてしまうのか」に関して解説!
基礎的な考え方から、定着させるための考え方、今すぐ使えるコツまでまとめます。
英単語をすぐ忘れてしまう…と悩んでいる方に、ぜひ読んでほしい内容です。
「単語を覚えてもすぐに忘れてしまう…」「英単語をまったく覚えられない…」
こんな悩みをずっと抱えていませんか?
結論、忘れてしまうのは、覚えた単語と「再会」したり、繰り返し復習できていないのが大きな要因
「覚え方」が問題と考えてしまう場合が多いですが、覚え方よりも一旦記憶した後の行動の方が「定着」という意味では重要な意味をもちます。
本記事では、偏差値40の公立高校から、猛勉強してイギリスの大学を卒業し、累計15,000個以上の英単語を覚えた筆者が、英単語を忘れないようにするコツや考え方を共有します。
- 筆者は実際にこれまで15,000単語以上覚えました
- 「やり方」ではなくまず「考え方」を網羅しています
- この記事を読み終わったらすぐに実践できる
覚え方も重要だと思うけどなー
もちろん!覚え方も覚える効率においてはとても重要!でも忘れないようにすることに関しては、その後の行動が大事なんだ!
【2024年】プロがオンライン英会話おすすめ30社徹底比較|目的別ランキング形式で紹介
英単語を覚えられない、すぐに忘れてしまう6つの考え方
それではさっそく、覚えた英単語を忘れないようにするためのコツや考え方を5つまとめて紹介していきます!
まずは2種類の記憶を理解しておく
まず、記憶には短期記憶と長期記憶2つのタイプがあります。
新しい情報に直面すると、まず短期記憶に入り、そこから忘れる、または長期記憶に入ります。
電話番号を覚える状況を想像してみるとわかりやすいです。
初見の電話番号を一発で覚えられる人ってほぼいないと思うのですが、0120-〇○○-××××のように区切ってキャッチーなフレーズで覚えやすくしたり、何度も電話を掛けることで覚えられますよね。
たとえば、私は固定電話世代ですが、子どもの頃、友達の家の電話番号はすべて記憶していました。
それは何度も何度も繰り返し電話をかけていたから
驚くことに、そんな友達の電話番号は、20年以上経った今でも覚えているんですよね…友達の実家に電話することなんてもうないのに…
つまり、私の脳内では、それらの電話番号が長期記憶として保存されているのです。
- 何度も繰り返しアクションする(短期記憶のタイムリミットをリセットし続ける)
- 強烈なエピソードと結びついたもの
- すでに長期記憶としてある情報に関連しているもの
- 自分の得意分野に関するものなど
英単語に関しても同じで、上記のような要素を一切含まない英単語というのは、すぐに忘れてしまいがちです。
まず、記憶には2種類あることを、なんとなく覚えていただけたらと思います
忘れてしまうという状態はアクセス不可能な状態|エビングハウスの忘却曲線
まだ頭の片隅にあるかもしれないが、情報にアクセスできないという状況です。
1885年、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス博士は、意味を持たない音節のリストを、どれだけ長い時間かけて覚えているかという実験を行いました。
その実験結果をもとに、今でも使われる「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれるものを作成
忘却曲線が指数関数的に変化することを発見し、直後の記憶保持率は100%であるものの、わずか数日で40%まで急激に低下、その後、低下速度は再び緩やかになる点に着目したのです。
さらに、何かをたくさん繰り返したり練習したりすると、情報がより強く記憶され、忘却曲線がより緩やかになることを発見しています。
こちらのグラフは、通常の忘却曲線と、忘却の途中でもう一度再会した場合、忘却曲線が緩やかになる状態を表しています。
何度も英単語に再会することの重要性がわかりますよね!
すぐに覚えられる英単語とそうでないものがある?
英語学習者なら誰しも経験したことがあるはずです…
「なんでこの単語はスッと覚えられるのに、これはいつまで経っても覚えられないの!?」
すぐ定着するものとそうでないものはランダムで発生する
いつまで経っても覚えられないような単語は全体の10%~20%と言われており、私の経験からも妥当な数字だと思います。
では、このようにどうしようもない単語はどうすればいいのか?
- 英和で覚えている場合は、日本語部分を類語にしてみる
- 英英で覚えてみる
- その単語は一旦捨てる
私の経験上、そういう単語は文字の並びと意味に大きなギャップがあるときに発生します。
たとえば、私は以前「Rejoinder(応答)」という単語を一向に覚えられませんでした。
どこをどうみてもRejoinderと「応答」が頭の中で結びつかなかった
そこで「応答」を「返答」という類語に変えて覚えてみたり、英英辞書で調べて詳しい意味を探りました。
そこまでして覚えられなければ、一旦捨てるのもアリ。
いつまで経っても覚えられないものに固執するよりも、スッと覚えられるものからドンドン覚えていった方が、大きな目で見れば効率的だからです。
でも結果的に、私はRejoinderという単語を忘れることは一生ないと思います
それは、「Rejoinderなんて一生覚えられん!」と強烈に思ったからで、何らかの感情やエピソードと結びついた単語は深く記憶に刻まれるのです。
このようにひょんなことから長期記憶に入ることもあるので、一旦捨ててみて、強烈な体験をしたときに覚えなおすのでもオッケー。
逆にそういう単語は、単語学習以外の日常生活で出てきたときにすぐ覚えられる
単語帳をそのまま使っている場合に起こるよくある失敗
- 単語帳をそのままペラペラと使っている
- 暗記シートを使って覚えている
- ノートに書きだして覚えている
私は、かなり非効率な方法だと思っています。
すべて覚える単語の順番が変えられない方法だから
皆さんもこんな経験ないでしょうか?
「暗記シートで完璧に覚えたと思ったら、テストでまったく思い出せない…」
単純に忘れている場合もありますが、多くの場合で「単語と一緒に順番でも覚えてしまっている」ことが原因であることも。
たとえば、この単語が来たら次はこれ…といった具合に、人間頭がいいので、順番も紐づけて覚えてしまっている
そこで覚えてしまう「順番」が役に立つときは一生きません、完全に容量をムダにしているのです。
だからこそ、覚える順番を変えられる単語カードを私は推奨しています。
百害あって一利なしというは正にこのこと!
意味のない単語は忘れやすい
大前提として、長期記憶として定着させるには、その単語に何度もさまざまな場所や文脈で再会しなければなりません。
- 映画やドラマなどのインプット
- リーディング問題
- 覚えてしまった単語の復習など
そして、もっというのであれば、その単語を学ぶ理由があれば記憶として残りやすくなります。
つまり、適当に英単語帳を買って、使わない(再会できない)単語を覚えたところで、自分ごと感がないので必ず忘れます。
自分の生活に繋がらないような単語はすぐに忘れる
必要性がなければ、定着はしないのです。
必要性というのは、必ずしも「会話で使う」ではなく、TOEICの問題集を解くための必要性や、洋書を読むための必要性でも構いません。
「単語学習」以外の何かしらと関連している必要があります
英単語を単語として学んでしまっているから
英単語を学ぶ際に鉄則なのは、「文脈と共に学ぶ」です。
単語帳のように、リスト化されたものを順番にただただ覚えている場合、多くの英単語はすぐに頭から抜けていきます。
イメージ的には、歴史の年号(ただの数字)を覚えるのではなく、その年にどんなことがあったのかなど、背景知識も一緒に覚えるような感覚
歴史の年号も、英単語の意味も、本質的にそれだけで使える情報ではないですよね。
自信を持って理解し、使えてこそ、長期記憶の仲間入りです。
文脈を無視して単語リストを覚えることだけに集中していると、その単語は短期記憶にしかならない
決して「単語帳を使うな!」という訳ではなくて、英単語を覚える時は、必ず例文もチェックして、どのような場面やニュアンスで使われているのかを考えるのが重要。
単体だけでなく、フレーズやセンテンスでも覚えよう!
今回の記事は「英単語を忘れてしまう理由」「覚えられない」に特化した内容でしたが、さらに「覚え方」まで知りたい方は、以下の関連記事をチェックしてください!
英単語は覚えて終わりではない理由|その先にある世界
次は、覚えた英単語をムダにしないために必要な考え方をご紹介します。
アウトプットできるようになってはじめて一旦ゴール
暗記が速い人だと、一日に100単語以上の英単語を記憶できる人も居るかもしれません。
私なんかはそこまで集中力が無いので、最大50くらいが一日の限界かもしれません。
一日で100以上の英単語を覚えることが出来るのであれば素晴らしいスキルですし、誇るべきこと
しかし記憶したからもうオッケーという訳には決していきません。
1日100英単語を同じペースで一週間やり続ければ、週/700英単語、1ヶ月を30日と仮定すれば月/3,000英単語、恐ろしくハイペースです。
半年近く続けられたら、私が何年もかけて構築してきた英単語数を簡単に越されてしまいます。
でもここでの問題は「そのハイペースで覚えた単語を自分で使えるのか?」
ほとんどの単語は、歴史の年号と同じように一方的なインプットで記憶されて、ほどなくして頭から抜けていってしまうでしょう…
「定着」の指標で私が考えるのは「自分でその英単語を会話内もしくは文章で使えるかどうか」
要は、自分でその単語をアウトプットで使えるかどうかです。
目指すところは、会話などの状況でパッと頭に浮かんで使えるような単語を増やしていくのが、英単語学習の究極の目的
そういう状況で学んだ英単語を自発的に使えるようになってはじめてその英単語を一旦「習得」した「定着させた」と言えるのではないでしょうか
人間だれしも使わなければ忘れてしまう
先ほど「定着」という話をしましたが、英単語を一生定着させるのはなかなか至難の業。
実際使わなければ、忘れてしまうのは当たり前だからです。
私はこれまでに15,000以上の英単語を覚えてきましたが、すべてが定着しているとは到底思えません
日々使わない言葉や、なかなかお目にかかれない難解単語は忘れています。
「記憶」と「暗記」の向こう側は「定着」なのですが、いったん定着したらずっと定着するという訳でもなく、そこからはどれだけその定着期間を延ばせるのか、そして「いい国作ろう鎌倉幕府」のような一生忘れないであろう単語を作れるのかどうかにかかってきます。
その状況を作るには、再会し続けたり、使い続けたりする必要があります
感情が揺さぶられれば定着率アップ
これまでいろいろな話をしてきましたが、究極でシンプルなことを言ってしまえば
「定着するかどうかは感情が揺さぶられるかどうか」
だからこそ定着させるためには、試してみて「成功体験」もしくは「失敗体験」が必要
新しく覚えたことを試して成功すれば「自分でも使えた、嬉しい!」となるでしょうし、失敗して間違えてしまったら「恥ずかしい!」「悔しい!」と思うはずです。
その揺さぶりが大きければ大きいほど頭の中には長く残ります。
「いい国作ろう鎌倉幕府」の1192年だって、あのキャッチ―なフレーズとインパクト、画期的じゃないか!と感情が大きく揺さぶられたからこそ今でも覚えているのだと思います
私もイギリスでいろいろな英単語を使ってみて間違えたり、怒らせてしまったり、何言ってんだこいつ?と思われたりしてしまったような単語は決して忘れなかったですし、記憶に深く刻まれています。
だからこそ、単調に1日100単語のハイペースで新しいものを記憶するよりも、ゆっくりでも復習しながら自分で徐々に使って経験していく方が大切
私がおすすめする英単語の覚え方
私は一貫してひとつの英単語の覚え方しか推奨していません。
これまで偏差値40からイギリスの大学を卒業して英検1級も取得しましたが、その過程でかなりの数の単語学習法を試してみましたが、結局この方法に行きついてからはこれ一本です。
詳しい方法は以下の記事ですべて公開していますので、ご興味ありましたらぜひ!
コメント