偏差値40から英語に目覚めイギリスの大学へ入学・卒業し、TOEICは930点を持っている、ライフタイムラーナー管理人のJINです。
結論、TOEICは全問正解しなくても990点満点を取れる可能性があります
- Listening495点、Reading495点の配点
- 実は全問正解でなくても満点の可能性がある
- どちらかというとリスニングの方が換算点が高い
結論からいうと、システム上TOEICテストは正答数だけでスコアを算出することができない為、1問に割り振られる明確な配点は事前に決められていません。
配点は毎テストごとに変わりますが、ある程度の予測を立てることは可能です。
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- TOEICの配点システムを理解できる
- 点の取りやすい問題を知って対策に活かせる
- 自分に合った戦略を立てれるようになる
全問正解でなくても満点ってどういうこと?
簡潔にいうと、受験者全体の正答率が低すぎる問題は配点ゼロとなるのが理由です
本記事における主な参考文献・情報源
作成元・著者 | 題名 |
文部科学省 | 各資格・検定試験とCEFRとの対照表 |
文部科学省 | 大学入試改革における英語資格・検定試験の活用について(関係資料集) |
リサーチに利用したプラットフォーム・情報元
IIBC|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 | 日本におけるTOEIC運営組織。 |
Educational Testing Service | TOEIC 開発元組織。 |
※上記の文献、調査結果および情報源は筆者である私がTOEIC記事を執筆するうえで基礎知識として参考にした文献の一部であり、必ずしも上記文献の内容に沿って執筆した訳ではございません
「QQEnglish」
教師陣全員が国際資格TESOLを取得しており、非常に質の高い授業を受けられます。
オンライン英会話のほか、セブ島への留学も行っています。
TOEIC配点はどうなっている?意外と知られていない仕組みを解説
まずは意外と知られていないTOEICにおける配点の仕組みを簡単に見ていきましょう。
TOEICではListening495点、Reading495点の配点
まず基本情報として、TOEICのテスト結果は合格・不合格ではなく990満点のスコアで算出されます。
スコアの内訳および最低・最高点は以下の表の通りです。
セクション | 問題数 | 最高スコア | 最低スコア |
Listening (Part1~4) | 100問 | 495点 | 5点 |
Reading (Part5~7) | 100問 | 495点 | 5点 |
上記のように、ListeningとReadingは同じ問題数(100問)と配点(495点)になっています。
また、最低点は各セクション5点ずつなので、合計スコアが10点以下になることはありません
スコアの算出には同一化(Equating)という特殊な統計処理が採用されているので、正答数がそのままスコアに反映されるわけではありません。
もう少し細かくいうと、「受験者全体の正答率によって各問題への配点が毎回変わる」という特徴があります。
TOEIC公式サイトにも問題やパートごとの配点情報がないのはこのためです
最低点は各セクション5点なので、最終スコアは10点になる (0点は存在しない)
1問5点×正答数という計算方法ではなく、受験者全体の正答率から毎回配点が変わる
よって自己採点は不可能
つまり普通のテストのように何問正解したから○○点ということがないのよ
次の項では多くの人が勘違いしている「TOEIC満点」について、そしてなぜ全問正解しなくても満点を取れる可能性があるのかを解説します。
TOEICでは全問正解しなくても満点の可能性がある
先ほど触れたように、TOEICは単純に正答数だけではスコアを算出できません。
これは試験ごとに問題の難易度にバラつきが出た場合、受験者のスコアへ不公平な影響が出ないようにするためです。
更に、極端に正答率の低い問題にはまったく配点されない場合もあります
配点されない問題は間違えてもスコアに影響しないので、それ以外の問題がパーフェクトなら満点も狙えます。
全問正解でなくても990点満点を取れる場合があるのはこのためです。
- 全体の正答率が高い問題→配点は低くなる
- 全体の正答率が低い問題→配点は高くなる
解答中に「この問題は採点対象になるだろうか?」や「どのくらいの配点になるだろうか?」と考える必要は決してありませんが、基本情報として頭の片隅に置いておくとよいでしょう!
間違えても減点されることはありませんので、分からなくてもすべての問題に解答することが大切です
- 全問正解でなくても990点満点をとれる場合がある
- 間違えても減点はされないので、分からなくてもすべて解答することが大切
TOEICの満点については、別の記事で解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
次の項ではTOEICではなぜ明確な配点基準が存在していないのか、そしてListeningとReadingどちらがお得なのかを解説します。
TOEICテストにおけるパートごとの配点と問題数
ここからはさらに深掘りしてパートごとの問題集や配点について見ていきましょう。
TOEICのスコア換算表
先ほど紹介したように、TOEICに明確な配点基準はありません。
テストごとに受験者全体の正答率にしたがって変化していくことになります。
- 各セクションおよびパートの問題数
- おおむね1問あたり5点である
この2点に関しては変更がありませんので、ある程度スコアの予想を立てることは可能です。
以下はTOEICの公式問題集に掲載されている参考スコア換算表です。
Listening セクション | Reading セクション | ||
素点(正答数) | 換算点範囲 | 素点(正答数) | 換算点範囲 |
96-100 | 485-495 | 96-100 | 455-495 |
91-95 | 445-495 | 91-95 | 410-490 |
86-90 | 400-475 | 86-90 | 380-455 |
81-85 | 360-450 | 81-85 | 350-430 |
76-80 | 330-420 | 76-80 | 315-405 |
71-75 | 300-385 | 71-75 | 290-380 |
66-70 | 265-355 | 66-70 | 260-355 |
61-65 | 235-330 | 61-65 | 235-325 |
56-60 | 210-305 | 56-60 | 205-300 |
51-55 | 185-275 | 51-55 | 175-270 |
46-50 | 165-250 | 46-50 | 155-235 |
41-45 | 140-225 | 41-45 | 125-205 |
36-40 | 115-195 | 36-40 | 105-170 |
31-35 | 95-165 | 31-35 | 85-140 |
26-30 | 80-135 | 26-30 | 65-115 |
21-25 | 65-110 | 21-25 | 55-90 |
16-20 | 35-90 | 16-20 | 45-75 |
11-15 | 10-70 | 11-15 | 30-55 |
6-10 | 5-60 | 6-10 | 10-45 |
1-5 | 5-50 | 1-5 | 5-30 |
0 | 5-35 | 0 | 5-15 |
いかがでしょうか?
ListeningとReadingで、同じ正答数でも換算点に違いがあることに気づいたのではないでしょうか。
どちらかというとListeningセクションの方が高いスコアに換算されるので、より得点しやすいのはListeningセクションであると言えます
近年のテスト結果でも平均スコアはListeningセクションが320点、Readingセクションは260点と50点ほどの差があります
- Listening/Readingセクションでは同じ正答数でもスコアに差が出る
- Listeningセクションの方が同じ正答数なら高得点を狙いやすい
上記はあくまでも「参考スコア換算表」ですので、実際のテストでは多少の誤差が生じます。
しかし配点の目安として使用することは出来るので、目標スコアを定める際の参考にしましょう!
TOEIC初心者の方はリスニングをちょっと重点的に対策するのもアリかもね
リスニングの対策については、別の記事で解説していますので、興味がありましたらご覧ください。
次の項ではTOEICリスニング各パートの問題数や狙い目のパートを見ていきます。
TOEICリスニング各パートの配点と問題数
ListeningはPart1~4です。
各パートの問題数および目安となる配点は以下の通りです。
Listening Part | 問題数 | 配点目安(※1問5点にて換算) |
1. 写真描写問題 | 6問 | 30点(6×5点) |
2. 応答問題 | 25問 | 125点(25×5点) |
3. 会話問題 | 39問 | 195点(39×5点) |
4. 説明文問題 | 30問 | 150点(30×5点) |
Listeningパートで得点しやすいのは難易度の低いPart1および2です。
問題数は少ないですが、まずは確実に得点することを狙い、これらパートの対策を行うとよいでしょう。
一方でPart3および4は読み上げられる英文の分量も一気に長くなります
配点は高いですがPart1,2が解けない内は難易度が高いので、何度か受験する中で対策できるようにしていくとよいでしょう。
初心者の方であればPart1、2→3→4の順番で徐々に対策範囲を広げていきましょう。(※Part1と2は問題形式が違いますが難易度に大きな差はありません)
自分にはどちらの問題が解きやすいか、まずは1度練習問題など解いてみることをオススメします!
- ListeningはPart1,2が初心者でも得点しやすい
- 配点の大きいPart3,4は難易度が高いので集中的な対策が必要
次の項ではTOEICリーディング各パートの問題数や狙い目のパートを見ていきます。
TOEICリーディング各パートの配点と問題数
ReadingはPart5~7です。
各パートの問題数および目安となる配点は以下の通りです。
Reading Part | 問題数 | 配点目安(※1問5点にて換算) |
5. 短文穴埋め問題 | 30問 | 150点(30×5点) |
6. 長文穴埋め問題 | 16問 | 80点(16×5点) |
7. ひとつの文章 | 29問 | 270点(54×5点) |
7. 複数の文章 | 25問 |
Readingパートで得点しやすいのはPart5。
問題はすべて短文の穴埋め問題です。
配点も150点と大きく単語や文法の知識さえあれば解ける問題が多いのも特徴
対して難易度が高いのがPart7。
だた、その分問題数および配点も高い(全体の正答率が低いため)ので、もし高得点を狙うのであれば見過ごせないパートです。
Part7は英文の分量が多く解答にもかなり時間がかかるので、Part5および6をスムーズに解き、配点の大きいPart7に時間を残すのが効果的です
- ReadingはPart5が比較的簡単で配点も2番目に大きい
- Part7は難易度が高いが、配点も大きいため差がつきやすい
リーディングの対策については、別の記事で解説していますので、興味がありましたらご覧ください。
パートごとの配点および難易度については以上の通りです。
配点にもかなり差があることがわかりますよね。
初心者の方は確実に得点できるパートから狙うことが大切なので、まずは「難易度の低さ>配点の高さ」という点を意識して各パートの対策に取り組むといいですよ!
次は先ほど紹介した初心者でも点を稼ぎやすいパートにフォーカスした試験対策、戦略、オススメの参考書を紹介します。
初心者でも点を稼ぎやすい各パートの対策・戦略・おすすめ参考書
初心者が狙うべきパートを知ったところで、次は得点しやすいパートを効果的に対策するために必要なオススメ参考書や問題集、さらには戦略を紹介します。
Listeningパート1の対策と戦略
まずはListeningセクション。Part1は写真描写問題で問題数は6問で、6問×5点(目安)=30点という配点。
配点自体は大きくないので軽視しがちなパートですが、初心者でも得点しやすいオススメのパートです。
- 例題の時間を使って写真を確認する
- 人の動作、ものの数などに注意する
Part1では例題を読み上げる時間がはじめにあります。
この時間を利用し、最初の数枚だけでも写真を確認しておくとよいでしょう。
- 人が何をしているか(動作、とくに指先など)
- 風景写真であれば何が写っているか
風景写真はどこに着目するべきか難しいので、最初は人物写真のみでも充分です。
「この動作を表す単語は何か?」という所まで予想できると更にグッドです!
Part 1の問題形式や対策については、別の記事で解説していますので、興味がありましたらご覧ください。
Listeningパート2の対策と戦略
Part2は応答問題で、問題数は25問です。
25問×5点(目安)=125点という配点になります。Part1に比べ配点もかなりアップするので、ぜひ得点したいパートです。
- 5W1Hの疑問詞を攻略する
- 文頭の3単語に集中して聞く
Part2で出題される25問のうち、およそ10問は5W1Hの疑問詞で始まるものが出題されます。
- Who→誰が
- When→いつ
- Where→どこで
- What→何を
- Why→なぜ
- How→どのように
どれも中学で習う基本的な疑問詞ですよね。
これら疑問詞を聞き逃さないよう、文頭の数語に集中するように心がけましょう
Part2は質問も応答文も解答用紙に記載されていないので不安になりますが、その分「疑問詞の聞き取り」に集中してみてください!
ListeningにはPart3,4もありますが、長文なうえ内容もより複雑です。
Part2を解いてみて余裕があると感じた人は、追加で対策を行うと高得点が狙えるでしょう
リスニングにおいて瞬発的な疑問詞理解は非常に重要よ!
Part 2の問題形式や対策については、別の記事で解説していますので、興味がありましたらご覧ください。
次はListeningパート1、2に使えるオススメ参考書を紹介します。
Listeningパート1、2に使える参考書
リスニングのパート1、2の対策に使えるオススメ参考書は次の2冊です。
『新形式問題対応 改訂版 世界一わかりやすいTOEICテストの授業 (Part1-4 リスニング)』(KADOKAWA)
内容・評価 | |
概要 | リスニングに特化したわかりやすい初心者向け参考書 |
おすすめ度/重要度 | (4.5) |
料金/コスパ | (4.5) |
対象 | 初心者 |
期待できる効果 | 攻略法やポイントを理解して取りやすいリスニングで点を稼ぐ |
有名な「世界一わかりやすい」シリーズのリスニング版です。
各パートの攻略法やポイントがわかりやすく解説されています。
問題数は多くありませんが、それだけ厳選された良問ばかりなので、効果的な学習が期待できるのでTOEIC初心者にオススメしたい一冊です!
『公式TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編』(国際ビジネスコミュニケーション協会)
内容・評価 | |
概要 | TOEIC運営公式が出すリスニング特化の問題集 |
おすすめ度/重要度 | (5.0) |
料金/コスパ | (4.0) |
対象 | 全レベル |
期待できる効果 | リアルなリスニング問題に慣れてスコアアップを目指す |
公式のリスニング問題集です。
372問という問題数と、本番と同じ公式スピーカーによる音声が魅力的です。
1日分20問×20セットという毎日続けやすい構成もポイントです
次は初心者でも点が取りやすいリーディングのパート5、6の対策、戦略、オススメ参考書を見ていきましょう。
Readingパート5、6の対策と戦略
Part5は短文穴埋め問題です。問題数は30問で、30問×5点(目安)=150点という配点になります。
Readingではもっとも対策のしやすいパートです。
- とにかく語彙力を増やす!
- 文法問題は頻出のものから対策を
Part5は「語彙問題」と「文法問題」の2種類に分けられます。
語彙問題は純粋に単語の意味を知っているかが問われる問題なので、語彙力がカギとなります。
一方、文法問題ではさまざまな文法に関する知識が必要です
- 品詞問題(名詞、動詞、形容詞の使い分けなど)
- 動詞問題
- 前置詞・接続詞問題
この中でも、とくに品詞問題は頻出です。
しっかりと対策を行えば全文を読まなくても解答できる問題でもあるので、ますはそれぞれの品詞のはたらきや特徴を押さえましょう!
また、Part6も長文にはなりますが、基本は穴埋めなのでPart5の応用編です。
Part5,6専用の参考書も多いので、一緒に対策するとより効果的ですよ!
英語において語彙力はどう考えても最重要!
Part 5とPart6の問題形式や対策については、別の記事で解説していますので、興味がありましたらご覧ください。
Readingパート5、6に使える参考書
リーディングのパート5、6の対策に使えるオススメ参考書は次の2冊です。
『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』(朝日新聞出版)
内容・評価 | |
概要 | 超定番のTOEIC用単語帳 |
おすすめ度/重要度 | (5.0) |
料金/コスパ | (5.0) |
対象 | 全レベル |
期待できる効果 | 頻出単語に絞った単語帳を使って効果的に語彙力を鍛える |
まずは王道の単語帳で語彙力を強化しましょう。
「金フレ」の愛称でおなじみの本書は、徹底的な過去問分析に基づいた単語が厳選されています。
TOEIC受験者であれば必ず手に入れたい一冊です
TOEIC L&Rテスト英文法ゼロからスコアが稼げるドリル
内容・評価 | |
概要 | スコアを上げやすい英文法に焦点を当てた定番ドリル |
おすすめ度/重要度 | (4.5) |
料金/コスパ | (4.0) |
対象 | 初心者~中級者 |
期待できる効果 | 頻出の英文法知識をつけてリーディングでスコアアップを目指す |
英文法に焦点を当てた一冊です。
品詞の説明など、初心者にもわかりやすく丁寧な解説がポイントです。
基礎的な内容からはじめたい方や文法問題が苦手な方にオススメです!
次の項では他のパートも対策したい初心者の方にオススメの参考書を紹介します。
他のパートもちょっと不安…という人のための参考書
ここではさらにほかのパートも対策したい方にオススメの参考書や問題集を紹介します。
『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』(国際ビジネスコミュニケーション協会)
内容・評価 | |
概要 | TOEIC運営公式が出版する公式問題集 |
おすすめ度/重要度 | (5.0) |
料金/コスパ | (5.0) |
対象 | 全レベル |
期待できる効果 | もっともレベルが近い問題集を解いて本番に照準を合わせる |
TOEIC全パートを対策したいのであれば、まずは公式問題集を使いましょう。
本番形式の問題や配点などの基礎情報も満載の一冊です
TOEIC対策で必須の公式問題集の内容や使い方については、以下の記事で解説しています。
『はじめて受けるTOEIC® L&R テスト 全パート完全攻略』(アルク出版)
内容・評価 | |
概要 | 初心者向けのTOEIC完全ガイド |
おすすめ度/重要度 | (4.0) |
料金/コスパ | (4.0) |
対象 | 初心者 |
期待できる効果 | TOEICの全容を知ってから対策することで効率的にスコアアップを目指す |
TOEICをはじめて受ける人のための情報が満載の一冊です。
試験当日の流れからパートごとの攻略法まで、初心者が知りたいすべてが詰まっています
目標スコアは600点~となっているので、基礎的英語力に不安がある人はリスニングでご紹介した「世界一わかりやすい」シリーズなどの併用がオススメです!
オススメのTOEIC参考書や問題集は、別の記事でまとめて紹介しています、以下からぜひご覧ください。
初心者の人はあくまでも「難易度の高さ>配点の高さ」で対策するパートの優先順位を決めるのがオススメ!
今回ご紹介したのはいずれも難易度の低いパートなので、効果的な参考書を使って確実に得点できるようにしていきましょう!
はじめての人がまず目指すべき600点に関する情報や対策法は、以下の記事で解説しています。
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